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概要

オペレーティングシステムを含むディスクレベル バックアップから仮想コンピュータを実行できます。この処理はインスタント復元ともいい、数秒で仮想サーバーを実行できます。仮想ディスクはバックアップから直接エミュレートされるため、データストア(ストレージ)の領域を消費しません。記憶域スペースは、仮想ディスクに変更を保持する目的でのみ必要です。


この一時仮想コンピュータを実行するのは3日間までにしてください。その後、完全に削除するか、ダウンタイムなしで標準の仮想コンピュータ(確定)に変換できます。


一時仮想コンピュータが存在するかぎり、保持ルールをそのコンピュータで使用されるバックアップに適用できません。元のコンピュータのバックアップは実行し続けることができます。


※一時的な実行ではなく、仮想マシンとして復元したい場合は こちら




使用例

  • 災害復旧障害があるコンピュータのコピーを即時にオンラインにします。
  • バックアップのテストバックアップからコンピュータを実行し、ゲストOSおよびアプリケーションが正しく機能していることを確認します。
  • アプリケーションデータへのアクセスコンピュータの実行中に、アプリケーションのネイティブ管理ツールを使用して、必要なデータにアクセスして抽出します。


前提条件

  • 1つまたは複数のVMwareエージェントまたはHyper-VエージェントをCyber Protectionサービスに登録する必要があります。
  • バックアップは、ネットワークフォルダ、またはVMwareエージェントまたはエージェント for Hyper-Vがインストールされているコンピュータのローカル フォルダに保存することができます。ネットワークフォルダを選択する場合は、コンピュータからアクセスできる必要があります。仮想コンピュータは、クラウドストレージに格納されたバックアップから実行できますが、この操作では、バックアップから大量のランダムアクセス読み取りを行う必要があるため動作が遅くなります。
  • バックアップにはコンピュータ全体またはオペレーティングシステムを起動するのに必要なすべてのボリュームを含める必要があります。
  • 物理コンピュータと仮想コンピュータの両方のバックアップを使用できます。Virtuozzo コンテナのバックアップは使用できません。
  • Linux論理ボリューム(LVM)を含むバックアップは、VMwareエージェントまたはHyper-Vエージェントによって作成されたものであることが必要です。仮想マシンは元のマシンと同じタイプであることが必要です(ESXiまたはHyper-V)。



<コンピュータの実行>

手順

1. 次のいずれかを実行します。

  • バックアップされたコンピュータを選択し、[復元] をクリックしてから、リカバリポイントを選択します。
  • [バックアップストレージ] タブで復元ポイントを選択します。


2. [VMとして実行]をクリックします。このとき、ホストと他の必要な項目が自動的に選択されます。


3. 手順2で自動的に設定された項目を必要に応じて変更します。それぞれのパラメータでは、次の内容に関する設定を行います。

  • ターゲットマシン:仮想マシンタイプ(ESXiまたはHyper-V)、ホスト、仮想マシン名
  • データストア(ESXi)または パス(Hyper-V):仮想マシンのデータストア
  • VM設定仮想マシンのメモリサイズとネットワーク接続
  • VM電源状態:オン/オフのどちらかを選択

データストアの設定について、仮想ディスクの変更はコンピュータの実行中に累積されるため、選択したデータストアに十分な空き領域があることを確認してください。また、これらの変更点を仮想マシンの常設化により保存することを計画している場合、本番でマシンを実行するのに適したデータストアを選択してください。


4. 設定した内容を確認し、[今すぐ実行]をクリックします。


結果として、マシンがまたは  アイコンと一緒にWebインターフェースに表示されます。

このような仮想コンピュータはバックアップ用に選択できません。

マシンの実行は数秒で完了しますが、接続に数十分程かかることがあります。


<コンピュータの確定>

概要

仮想コンピュータをバックアップから実行しているときには、仮想ディスクの内容がバックアップから直接取得されます。このため、バックアップロケーションまたは保護エージェントへの接続が失われると、マシンにアクセスできなくなったり、マシンが破損したりする場合があります。

このマシンを永久にすることができます。つまり、仮想ディスクのすべてとマシンの実行中に発生した変更をこれらの変更が保存されるデータストアに復元します。この処理は確定といいます。

確定はダウンタイムなしで実行されます。確定中は、仮想マシンの電源がオフになることはありません

確定仮想ディスクのロケーションは、[VMとして実行] 操作(ESXiでは [データストア]、Hyper-Vでは [パス])のパラメータで定義されます。確定を開始する前に、このデータストアの空き領域、共有機能、およびパフォーマンスが、本番環境でのマシンの実行に適していることを確認してください。


手順

1. [すべてのデバイス]タブから、バックアップから実行するマシンを選択します。


2. [確定]をクリックすると、以下の画面が表示されます。




3. 必要に応じて、コンピュータの新しい名前の指定や、ディスクプロビジョニングモードを変更します。ディスクプロビジョニングモードはデフォルトで [Thin(シン)] に設定されています。


4. [確定]をクリックします。 



確定に関する注意点

  • 確定と標準復元

    確定プロセスは、以下の理由で標準復元より時間がかかります。
    確定中、エージェントはバックアップのさまざまな部分へのランダムアクセスを実行します。マシン全体を復元するとき、エージェントはバックアップから順にデータを読み取ります。
    確定中に仮想マシンが動作している場合、両方の処理を同時に維持するために、エージェントはより頻繁にバックアップからデータを読み取ります。標準復元中、仮想マシンは停止されます。
  • バックアップから実行しているマシンの確定

    バックアップデータへの集中的なアクセスにより、確定速度はバックアップロケーションとエージェントの間の接続帯域幅に大きく依存します。ローカルバックアップと比較して、クラウドに配置されたバックアップの確定には時間がかかります。インターネット接続が非常に遅いかまたは不安定な場合、クラウドバックアップから動作しているマシンの確定は失敗する場合があります。確定を実行する計画があり、選択の余地がある場合は、仮想マシンをローカルバックアップから実行することをお勧めします。